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2016年8月5日金曜日

ASM microbe 2016@ボストン

2016616日~20日にアメリカ東海岸、ボストンで開催された感染症の国際学会であるアメリカ微生物学会ASM microbe 2016 に栁原教授、小佐井助教、西村技師、村田技師が参加してきました。世界の感染症関連の学会では最大規模の学会で、参加者が1万人を超える規模の学会です。学会場のBoston Convention Centerにはアメリカ以外にも世界各国から多くの人が集まっていて、非常に熱気がありました。
 長崎大学病院検査部(臨床検査医学講座)からは、西村技師が、菌に薬剤耐性を付与する遺伝子の一種である、プラスミド性AmpC β-ラクタマーゼ (pAmpC) の有無が基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ (ESBL) の同定に与える影響について報告しました。また、村田技師が、日本の製薬会社より開発された新規キノロン系薬AM1977(ラスクフロキサシン)の肺炎球菌に対する作用について、既存のキノロン系薬との比較結果を報告しました。

 開催国のボストンは日本との時差が約13時間あります。海に面している地方のため、魚介類が有名で、水陸両用の乗り物を使ったBOSTON DUCK TOURSというツアーで水上からボストンの街並みを眺めることもできました。その他の観光名所としてはハーバード大学や美術館、フェンウェイパーク(野球場)があります。初めての海外で言葉の壁や食事(量の多さ)に困惑することもありましたが、これまでの研究成果を大きな海外の舞台で発表できたことは良い刺激になるとともに、これからの活力になったと思います。

2016年6月28日火曜日

熊本医療支援活動報告②感染対策

この度、熊本県において発生した地震により被災されました皆様に心からお見舞い申し上げます。
震災から二ヶ月以上が過ぎて報道されることは少なくなりましたが、梅雨の大雨などもあり、まだまだ不安な日々を過ごしている方が多くいらっしゃると思います。当教室としても、今後も微力ながら被災した医療機関の支援等を行っていきたいと考えています。


4月下旬〜5月上旬にかけて当教室の医師・臨床検査技師が以下のような活動を行いました。
①日本臨床衛生検査技師会:南技師長、古島技師(生理機能検査室)、海端技師(サテライト検査室)
②長崎大学医療支援チーム(第6陣):賀来助教
③日本環境感染学会:栁原教授、木村主任(生理機能検査室)、川元技師(微生物検査室)

今回は、②長崎大学医療支援チームと③日本環境感染学会の派遣として行った被災地における感染対策についての活動報告です。



 賀来助教は、阿蘇地域災害保険医療復興連絡会議(Aso Diaster Recovery Organization:ADRO)の感染症対策チーム(ICT)リーダーとして、阿蘇市、南阿蘇村、西原村の医師リーダーや保健師と連携して、避難所における感染対策にあたりました。ADROは被災地の避難所で活動している保健師さんをサポートする組織です(詳細はリンク参照)。基本的にはADRO本部で全体のマネージメントに関わる仕事をする予定でしたが、現場からの要望で阿蘇市、南阿蘇村、西原村の避難所まで行って、避難所を担当している保健師の相談にのったりなどしている時間が長かったようです。避難所によって断水したままのところや収容人数が多く発熱や下痢などの症状がある人を保護する場所の確保が難しいなどさまざまな状況があったとのことです。ADRO ICT活動の詳細については、長崎大学感染制御教育センターの泉川教授(当教室のOBです)のインタビュー記事をみてください(リンク)。

 また、栁原教授、木村主任、川元技師は日本環境感染学会からの派遣で被災地での感染対策の現状などを視察しました。阿蘇地域では、ADRO ICTとして活動していた賀来助教と合流し避難所の現状をみました。また、その後は熊本大学病院や建物が大きな被害を受けた熊本市民病院で現地の先生や医療スタッフなどの意見を聞き、今後の被災地での医療支援について日本環境感染学会へ報告したとのことです。また、熊本大学呼吸器内科から当教室に国内留学していた右山先生とも再会し、熊本市内の避難所の状況なども視察したとのことです。






(左上)ADRO本部で引き継ぎをする賀来助教
(右上)避難所を訪問して状況を確認
(左下)避難所での手洗いについての張り紙
(右下)栁原教授、木村主任、川元技師と現地の先生方

2016年6月13日月曜日

検査部・細胞療法部 新人歓迎会


今年度から医師2名、臨床検査技師3名が検査部に加わりました。そこで先日、検査部・細胞療法部新人歓迎会が行われました。

歓迎会では新人の挨拶だけでなく、検査部・細胞療法部員の顔写真を使ったビンゴゲームなどもあり、大変盛り上がりました。入職から2ヵ月経ち、新人のみなさんも検査部の雰囲気に慣れてきているようです。検査部にとっても、新しい人材を迎えることによって、組織としても良い刺激を受け、より活性化されるのではないかと思います。










2016年6月1日水曜日

ISLH 2016参加報告


512-14日にイタリアのミラノで開催された国際検査血液学会
ISLHInternational Society for Laboratory Hematology)に長谷川講師、佐々木主任、森技師が参加してきました。

長崎大学病院検査部から森技師が、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病を引き起こす原因として有名なPhiladelphia染色体に関連した、abl-bcr遺伝子についてのポスター発表を行ってきました。今回森技師は、日本検査血液学会(JSLH)より本学会発表の助成を受けての参加となりました。
講演では、血液疾患の病型分類に広く用いられているWHO分類について、まだ正式に発表されていない2016年改定版におけるポイントなど最新の話題を聴講することができました。森技師は初めての国際学会参加でしたが、血液検査に関する世界中の様々な報告を聞き多くの事を吸収してきました。





ミラノはイタリアで最大の都市圏人口を擁する都市でヨーロッパ有数の世界都市であると共に非常に歴史の古い街で、長い歴史に培われた古い建物や、「最後の晩餐」に代表される多くの美術品を有します。 またファッションの街としても有名であり、街中で「伝統」と「世界最新」が融合し独特の雰囲気を生み出していました。長崎は石畳の道も多く、東山手・南山手には洋館もあり、路面電車が通っており長崎とイタリアはなんとなく似ているなと感じました。少しですがイタリアの文化に触れ、イタリアの奥深さを知ることができました。
今回の国際学会参加で、色々な意味で刺激を受けることができました。





 



2016年5月31日火曜日

熊本医療支援活動報告①DVT対策

この度、熊本県において発生した地震により被災されました皆様に心からお見舞い申し上げます。震災から一ヶ月半以上が過ぎましたが、まだまだ不安な日々を過ごしている方も多くいらっしゃると思います。当教室としても、今後も微力ながら被災した医療機関の支援等を行っていきたいと考えています。

さて、4月下旬〜5月上旬にかけて当教室の医師・臨床検査技師が以下のような活動を行いました。
①日本臨床衛生検査技師会:南技師長、古島技師(生理機能検査室)、海端技師(サテライト検査室)
②長崎大学医療支援チーム(第6陣):賀来助教
③日本環境感染学会:栁原教授、木村主任(生理機能検査室)、川元技師(微生物検査室)

今日は、①日本臨床衛生検査技師会派遣の3名が行った深部静脈血栓症(Deep Vein Thrombosis;DVT)対策についての活動報告です。

 被災地では、避難所や車中泊などでDVTとなり、肺塞栓症などの重篤な疾患が増加していることが問題となっていました。そこで、3名は熊本市を中心に避難所でDVTのリスクがある人のスクリーニングを行いました。DVTがあるかどうかの判定には超音波検査が簡便かつ重要です。

 スクリーニングではまず、避難所や検診車などで被災者の方の下肢静脈の超音波検査を行いました。超音波検査で血栓が認められた場合は、血液検査でD-dimerの測定を行い、2.0μl/dl以上であれば医療機関への紹介となりました。また、D-dimerが2.0μl/dl以下の場合と、超音波検査で血栓がなくてもDVTハイリスク(表参照)の場合は、弾性ストッキングの指導を行ったとのことです



 現時点でも車中泊や避難所で生活をされている被災者の方も多くいらっしゃるようですので、DVT対策は継続して行っていく必要があるようです。
 災害時のDVTについては、日本内科学会のHPなどに詳しい内容が記載されています(リンク



(左上)下肢静脈エコー(右上)D-dimer測定
(下)避難所のスペースがない場合は検診車でスクリーニング