4月9日-12日にオランダのアムステルダムで行われた
ヨーロパ臨床微生物感染症学会(ESCMID)の年次総会(ECCMID)に、
栁原教授、
賀来助教、木村主任が参加してきました。
感染症関連の国際的な学術集会としては、アメリカ微生物学会(ASM)の
ASM / ICAAC (ASM microbe)やアメリカ感染症学会(IDSA)の
ID weekなどがありますが、ECCMIDは臨床微生物学だけでなく、感染症診療および疫学も網羅しており、年々規模が拡大しています。今年は123カ国から11,640人の参加があり、学会場にはヨーロッパだけでなく、アメリカ、南アメリカ、アフリカ、そしてアジアなどから多くの人が集まっていて、非常に熱気がありました。
長崎大学病院検査部(臨床検査医学講座)からは、
賀来助教が新規βラクタマーゼ阻害薬であるOP0595のマウスモデルでの効果についての報告、木村主任が日本で開発された細菌の分子疫学解析法であるPOT法についての発表を行ってきました。
ECCMID2016は当初トルコのイスタンブールで開催される予定でしたが、ISによるテロによる影響でアムステルダムに変更されました。学会開催前にオランダの隣国のベルギーで自爆テロがあり、オランダも厳戒体制なのかと思っていましたが、空港および街中ではそのような印象はありませんでした。
アムステルダムは運河に囲まれた古い街並みが特徴的で、1600年代に建てられた建築物も多くありました(斜めになっている建物も多かったです)。アムステルダムを散策した感想としては、ハウステンボスの再現度がすごい!ということです。「あ、これはホテルヨーロッパっぽい」「ここはホテルアムステルダム」など思いながら街中を散策しました。また、国立美術館には出島の模型があるなど、長崎とオランダとの繋がりを感じることが出来ました。
また、アムステルダムには
micropiaという微生物の博物館があったので、行ってきました。ここでは、顕微鏡を使った微生物の観察、ヒトの正常細菌叢の解説、培地の展示などがあり、非常に面白かったです。アムステルダムに行く機会があれば、一度行ってみてください。