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2019年8月1日木曜日

MRSAフォーラム2019参加&受賞報告

7月6日(土)に開催されたMRSAフォーラム2019に、栁原克紀教授、賀来敬仁助教、大学院生の太田賢治医師が参加してきました。MRSAに関する最新の研究成果が集まる、画期的で意義深い研究会であり、当教室からも毎年演題を発表しています。

栁原教授はシンポジウム「抗MRSA薬の位置づけと使い分け」で座長を務め、議論の盛んなこの分野において活発な討議を促し、活気あるシンポジウムとなりました。賀来助教は「皮膚軟部組織感染症におけるHA-MRSAとCA-MRSAの違い」「医療機関におけるMRSAの現状」について多施設にわたる調査結果を報告し、MRSAの現状、変化について興味深い動向を明らかにしました。太田医師は「院内肺炎で検出されたMRSAの遺伝子学的特徴」につき発表し、優秀ポスター賞を受賞しました。




MRSAは耐性菌の先駆けですが、未だ明らかとなっていない点も多く、これからも研究が期待される分野です。当教室ではこれからもMRSAに関する研究を積極的に進めていきます。

2019年2月13日水曜日

日本臨床微生物学会総会@東京・台場

 2月1日〜2月3日にヒルトン東京お台場およびグランドニッコー東京 台場で開催された第30回日本臨床微生物学会総会・学術集会に当教室の栁原 教授森永 講師賀来 助教、松田 副技師長、赤松 主任、木村  主任、川元 技師、岡田 技師が参加してきました。

 今回の総会長は当教室OBの舘田先生であり、30回の記念大会ということでさまざまな企画がありました。当教室からの参加者も、それぞれシンポジウムや一般演題での司会や発表等を行いました。参加者も大変多く、企業展示でも多くの企業が展示をしており、臨床微生物分野の発展と将来性を感じられる学会でした。



当教室では国内学会でも積極的に活動しています。これまでの学会報告はこちらから→リンク

2018年11月27日火曜日

日本感染症学会・日本化学療法学会西日本地方会@鹿児島

 2018年11月16日〜18日に鹿児島市で開催された第88回日本感染症学会西日本地方会、第61回日本感染症学会中日本地方会、第66回日本化学療法学会西日本支部総会に教官3名、大学院生2名(医師1名、検査技師1名)の計5名が参加しました。

 栁原 克紀 教授は、シンポジウムや教育セミナーの座長・司会を担当しました。森永 芳智 講師は日本環境感染学会合同シンポジウムで「CREの治療選択」について講演し、一般演題でも「サイトメガロウイルスの核酸検査」について発表を行いました。賀来 敬仁 助教はシンポジウムで「呼吸器感染症での微生物検査」について発表しました。また、日本感染症学会西日本地方会の「感染症優秀論文賞」を基礎的領域で受賞したため、その授賞式と受賞記念講演に出席しました。

 大学院生の太田 医師は現在研究している「MRSA肺炎の基礎的・臨床的研究」についてポスター発表を行いました。村田 技師は、「腸内細菌叢Dysbiosisとグラム陰性耐性菌腸管定着」と「大腸菌のレボフロキサシン耐性機序」の2つの演題が日本化学療法学会西日本支部活性化委員会の推薦演題(基礎)として選ばれ、発表を行いました。Dysbiosisの演題で特別賞に選ばれました!村田 技師は、これまでも原著論文を執筆するなど業績をあげていますので、今後のさらなる活躍に期待です。




2018年9月10日月曜日

腸内細菌科細菌におけるplasmid媒介性AmpC・Jpn J Infect Dis


Nishimura F, Morinaga Y, et al. Plasmid-mediated AmpC β-lacatamase and underestimation of extended-spectrum β-lactamase in cefepime-susceptible elevated-ceftazidime-MIC Enterobacteriaceae isolates. Jpn J Infect DIs. 71 (4): 281-5, 2018.


 当教室の大学院生(2018年〜月学位取得)であった生化学検査室の西村主任の〜についての論文が国立感染症研究所が発行する英文誌Japanese Journal of Infectious DIseases (JJID)に原著論文として掲載されました(2018年6月24日付)。


基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(extended-spectrum β-lactamaseESBL)やプラスミド媒介性AmpC β-lactamase (plasmid-mediated AmpC β-lactamasepAmpC)を保有する腸内細菌科細菌が、世界的に広がっています。pAmpCの存在、特にESBLと同時に保有している際に薬剤耐性菌の同定を複雑にしており、pAmpCESBL表現型の検出を干渉する可能性があります。そこで、本研究ではESBL産生菌の可能性があるセフタジジムの最小発育阻止濃度(minimum inhibitory concentrationMIC)pAmpCが加水分解できないセフェピムのMICに着目し、ESBL単独、pAmpC単独、ESBLpAmpCを保有する可能性のある株およびESBL表現型の検出に与えるpAmpCの影響を調査しました。その結果セフェピム感性セフタジジムMIC上昇の株におけるpAmpC保有率は27.5%と高率で、この集団でpAmpC保有株を効率的に検出できたと推測されます。また、pAmpC保有株ではESBL遺伝子を保有しているにも関わらず、表現型ではESBLと判定されていない株が有意に多く認められました。これらのことから、pAmpCがESBL表現型の判定に影響を与えている可能性が示唆されました。

 当教室では、栁原 教授森永 講師賀来 助教の指導のもと、微生物の分子疫学的解析をを行っています。臨床検査技師の大学院生も多く所属し、研究を行っています。また、研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください

これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2018年8月23日木曜日

C.difficileのフィダキソマイシンへの感受性・J Infect Chemother


Yanagihara K, Akamatsu N, et al. Susceptibility of Clostrdium species isolated in Japan to fidaxomicin and its major metabolite OP-01118. J Infect Chemother. 24 (6) 492-5, 2018.




 栁原 克紀 教授C. difficileに対する新薬であるフィダキソマイシンについての論文が日本感染症学会・日本化学療法学会の英文誌であるJournal of Infection and Chemotherapy誌に掲載されました(2018年6月付)。

 本研究で検討したフィダキソマイシンは、経口投与してもほとんど吸収されずに高い糞便中濃度を維持できる新規抗菌薬です。スペクトラムは非常に狭く、腸内細菌叢への影響が少ない抗菌薬と報告されています。臨床研究でも、再発性C. difficile感染症に対する有効性がバンコマイシンよりも高いことが示された薬剤です。日本でも2018年7月に製造販売が承認されました(2018年8月時点で薬価は未収載)。
 本研究では、2012年から2015年に当検査部で検出されたC. difficile 50株と48株のClostridium spp.を使用してin vitroでのフィダキソマイシンの有効性を評価しました。最小発育阻止濃度(MIC)の検討では、MIC90が0.12μg/mL(0,015-0.25)であり、バンコマイシンの0.5μg/mL、メトロニダゾールの0.5μg/mL(0.12-0.5)、フィダキソマイシンの代謝物であるOP-1118の4μg/mL(0.5-4.0)と比較して良好な結果を示しました。ただし、Clostridium ramosumについてはMICが64μg/mL以上と高値を示しましたので、この菌種については注意する必要があります。

 当教室では栁原教授森永講師賀来助教を中心に、臨床分離株を用いた新薬の基礎検討を行っています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください

これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2018年8月21日火曜日

BD MAX C. difficileの性能評価・J Infect Chemother



Morinaga Y, Akamatsu N, et al. Diagnostic utilities of a fully automated molecular test for toxigenic Clostridium difficile. J Infect Chemother. 24: 88-91, 2018.




当教室の森永 芳智 講師のBD MAXシステムによるC. difficileおよび毒素の検出についての論文が日本感染症学会・日本化学療法学会の英文誌であるJournal of Infection and Chemotherapy誌に掲載されました(2018年2月付)。
 BD MAXシステムは全自動遺伝子検査システムの一つで、核酸の抽出・増幅・検出を全自動で行うものです。MRSAを検出する試薬については森永 助教が論文にして発表しています(リンク)。今回は同じシステムを使ってC. difficileおよびtoxinの検出について多施設で検討しました。培養検査法での検出を基準とした場合に、抗原検査法では感度が52.8%と低かったのに対して、BD MAXシステムでは感度が98.1%と良好な結果を示しました。
 C. difficileについては本研究および小佐井助教の報告で示されたように抗原検査の感度が低いことが問題となっており、海外では遺伝子検査も行われています。日本でも栁原 克紀 教授が副委員長を務める日本臨床微生物学会感染症領域新規検査検討委員会が2017年7月に遺伝子検査の運用フローチャートを公表しており、保険適用となれば臨床において遺伝子検査も活用出来るようになります。

 当教室では、栁原 教授森永 講師賀来 助教の指導のもと、感染症遺伝子検査についての基礎検討および臨床研究を行っています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください

これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2018年8月14日火曜日

キノロン耐性肺炎球菌に対するラスクフロキサシンの効果・Antimicrob Agents Chemother



Murata M, Kosai K, et al. In vitro activity of lascufloxacin against Streptococcus pneumoniae with mutations in the quinolone resistance-determining regions (QRDR). Antimicrob Agents Chemother.





 当検査部の微生物検査室所属で大学院生でもある村田 美香 技師の新規キノロン系抗菌薬であるラスクフロキサシンの肺炎球菌に対する有効性についての論文が、アメリカ微生物学会(American Society for Microbiology)が発行するAntimicrobial Agents and Chemotherapy誌に掲載されました(2018年2月付)。


菌の耐性化には様々なメカニズムがありますが、キノロン系の抗菌薬に対する耐性化は主に染色体上の遺伝子変異によるものです。呼吸器感染症の重要な原因菌である肺炎球菌では、表面上、キノロン系抗菌薬に対する耐性化はあまり進んでいないと考えられています。しかし、感性と判定された肺炎球菌の中にも遺伝子変異を起こしているものが潜在的に存在しており、これらの菌では抗菌薬の使用による耐性化のリスクが高いため、注意が必要です。この論文では、本邦で創製された新規キノロン系抗菌薬(ラスクフロキサシン)の耐性菌選択性の評価を行いました。既存のキノロン系抗菌薬であるレボフロキサシンやガレノキサシンと比較して、ラスクフロキサシンは耐性菌の出現率が低く、変異の有無が予測できない臨床現場において、肺炎球菌の耐性化抑制に有用であると考えられました。

当教室では栁原教授森永講師賀来助教の指導のもと、臨床分離株を用いた新薬の基礎検討を行っています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください

これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2018年8月10日金曜日

受賞報告(JIC Award 2017&研究助成)

当検査部所属の検査技師と当教室で研究している医学部の学生が受賞したので報告します。

 川元 康嗣 技師がJIC Award 2017を受賞しました。これは日本化学療法学会・日本感染症学会の英文誌であるJournal of Infection and Chemotherapy誌に掲載された論文の中で、特に優れた業績を発表した筆頭著者(原則として毎年1件)に授与されるものです。川元 技師は以前このブログでも紹介した「TNF-αによる気道上皮細胞内でのLegionella pneumophila増殖阻害」についての論文が評価されて受賞しました。


 また、川元技師は日本臨床検査医学会学術推進プロジェクト研究にも「MCR-1遺伝子の保有状況と簡易スクリーニング法の開発」という課題で採択されました。こちらの研究は今回の助成を受けて行います。川元技師の今後の活躍にも期待したいです。


 当教室では、これからも検査技師の研究および学術活動を積極的に支援していきます。
 これまでの受賞報告は→こちら


2018年8月8日水曜日

第34回日本DDS学会学術集会・開催報告

 当教室の栁原 克紀 教授が会長として2018年6月21日(木)・22日(金)と長崎ブリックホールで第34回日本DDS学会学術集会を開催しました。学会名に入っているDDSとは、drug delivery systemの略で、体内の薬物分布を量的・空間的・時間的にコントロールする薬物伝達システムのことです。内服薬の徐放剤、喘息の吸入薬など薬物を目標とする臓器に伝達するものなどが入ります。この学会では、医学・薬学・工学とさまざまな分野の専門家が集まります。長崎では、1990年の第6回(会長:原耕平先生)、2005年の第21回(会長:河野茂先生)以来の開催となりました。

 今回の学会では、栁原教授の専門分野である感染症・化学療法領域とDDSのコラボレーションとして、日本感染症学会とのジョイントシンポジウム「ワクチンとDDS〜臨床でのニーズと基礎でのシーズ〜」、日本化学療法学会とのジョイントシンポジウム「抗菌化学療法とDDS」も行いました。日本化学療法学会とのジョイントシンポジウムでは当教室の賀来 敬仁 助教が「呼吸器感染症における抗菌薬吸入療法」について発表を行いました。

 学会には800名を超える参加者があり、基礎から臨床応用まで多くの演題発表がありました。ザ・ホテル長崎BWプレミアムコレクションで開催された懇親会では、本場である籠町龍踊保存会による龍踊りも披露され、大変盛り上がりました。



 来年は埼玉医科大学国試医療センターの濱口 哲弥先生が会長としてパシフィコ横浜で第35回日本DDS学会学術集会が開催されます。ご興味のある方は是非ご参加ください。


2018年2月27日火曜日

第52回緑膿菌感染症研究会@仙台

2月2日〜3日に仙台の東北大学医学部キャンパスの星陵会館講堂で開催された第52回緑膿菌感染症研究会栁原 克紀 教授賀来 敬仁 助教が参加してきました。緑膿菌感染症研究会は昭和41年から始まった歴史ある研究会で、緑膿菌およびグラム陰性非発酵菌について、基礎から臨床まで幅広い演題が発表されます。今回の大会長の賀来 満夫先生は当教室のOBです。

 今年は栁原 教授が教育セミナーで「多剤耐性緑膿菌感染症に対する検査の進歩と今後の展望」について講演を行いました。また、賀来 助教は一般演題で栁原 教授が代表を務める厚労科研「医療機関における薬剤耐性菌の感染制御に関する研究」の緑膿菌およびアシネトバクター属の薬剤感受性についての解析について発表を行いました。
 2月の上旬だったので、仙台は朝は氷点下の冷え込みだったようです。来年は3月上旬に秋田県で行われるとのことです。

当教室では緑膿菌感染症の病態解析や新規治療薬の有効性評価、菌株の解析などを行っています。感染症の研究に興味のある方などは、いつでもお問い合わせください!

これまでの国内学会報告と受賞報告の報告はこちら→国内学会

2018年2月26日月曜日

HLA-DPのSNPsとB型肝炎ウイルスワクチンの効果・Vaccine



Okada Y, Uno N, et al. Strong influence of human leukocyte antigen-DP variants on response to hepatitis B vaccine in a Japanese population. Vaccine. 35: 5662-5665, 2017.





  当教室の大学院生である岡田 侑也 技師のHLA-DPのSNPsとB型肝炎ウイルスワクチンの効果についての論文が、Edward Jenner Vaccine Societyと日本ワクチン学会の英文誌であるVaccine誌に掲載されました(2017年10月9日付)。

  これまでHLAの変異が慢性B型肝炎に関連しているという報告がありました。そこで、今回は慢性B型肝炎感染症のリスク因子と報告されているHLA-DPとHLA-DQのSNPsがB型肝炎ウイルスワクチンに対する反応と関連しているのかを調査しています。肝炎ウイルスワクチン接種1ヶ月後のHBs抗体価を調査したところ、HLA-DPのrs9277535とrs3077が抗体価と有意に関連していることが明らかとなりました。一方でHLA-DRについてはそのような関連は認められませんでした。これらのことから、B型肝炎ウイルスワクチンに対する反応性においてHLA-DPのSNPsが重要であることが示唆されました。

 当教室では、宇野 直輝 助教を中心に遺伝子解析技術を活用した臨床研究を行っています。
 これまでに当ブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク  

2018年2月23日金曜日

Verigene C. difficileの性能評価・J Infect Chemother




Kosai K, Iwanaga Y, et al. Performance evaluation of the Verigene® Clostridium difficile nucleic acid test, an automated multiplex molecular testing system for detection of C. difficile toxin. J Infect Chemother. 23: 674-7, 2017.




 当教室の小佐井 康介 助教のVerigeneシステムによるC. difficile検出についての論文が日本感染症学会・日本化学療法学会の英文誌であるJournal of Infection and Chemotherapy誌に掲載されました(2017年10月23日付)。
 Verigeneシステムは全自動遺伝子検査システムの一つで、核酸の抽出・増幅・検出を全自動で行うものです。血流感染症の試薬については宇野 直輝 助教が論文にして発表しています(リンク)。血流感染症の試薬は現在保険適用となっており日常臨床で使用することができます。今回は同じシステムを使ってC. difficileの検出について検討しました。培養検査法での検出を基準とした場合に、2種類の抗原検査法ではそれぞれ感度が45.5%と27.3%と低かったのに対して、Verigeneシステムでは感度が93.9%と良好な結果を示しました。
 C. difficileについては本研究で示されたように抗原検査の感度が低いことが問題となっており、海外では遺伝子検査も行われています。日本でも栁原 克紀 教授が副委員長を務める日本臨床微生物学会感染症領域新規検査検討委員会が2017年7月に遺伝子検査の運用フローチャートを公表しており、保険適用となれば臨床において遺伝子検査も活用出来るようになります。

 当教室では、栁原教授森永助教小佐井助教賀来助教の指導のもと、感染症遺伝子検査についての基礎検討および臨床研究を行っています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください

これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2018年2月22日木曜日

ICC2017@台北&受賞報告

 昨年になりますが、台湾の台北市で11月24日〜27日に開催されたInternational Congress of Chemotherapy and Infection (ICC) 2017栁原 教授賀来 助教、大学院生の太田 医師が参加してきました。ICCは、国際化学療法学会(International Society for Chemotherapy Infection and Cancer)が主催する国際学会です。
 今回は栁原 教授がシンポジウム、賀来 助教が一般演題(ポスター)、太田 医師が一般演題(口演)で発表しました。そして、なんと太田 医師が国際化学療法学会のISC Young Investigator Travel Awardを受賞しました!これは一般演題の中で特に優秀な発表に贈られるもので、賀来 助教も2015年に受賞しています。太田 医師はMRSAフォーラム2017の受賞に続いて2017年度2つめの受賞となりました。これからも素晴らしい研究成果の報告を期待しています。
 往きの飛行機が機材トラブルで出発が数時間遅れた影響で有名な飲茶の店には行けなかったようですが、台北の美味しい料理や故宮博物院なども楽しめたようです。






 当教室では、基礎研究および臨床研究の研究成果をこれからも国際学会で積極的に発表していく予定です。
 過去の国際学会での発表報告は→リンク


2018年1月18日木曜日

Infectious Diseases Reserch Seminar in Progress

当院検査部の社会人大学院生の岡田 侑也技師が先日行われた Infectious Diseases Reserch Seminar in Progressで「The molecular epidemiology of Clostridium difficile and the risk facter for harboring toxin gene in Japan」の演題名で発表しました。検査部では大学院在学中の臨床検査技師の国際感覚を身に付けるために英語での発表を行っています。

2017年11月30日木曜日

IDWeek2017 @San Diego

 10月4日〜8日にアメリカのサンディエゴで開催されたIDWeek2017に、栁原 克紀 教授賀来 敬仁 助教、大学院生の太田 賢治 医師が参加しました。IDWeekは、米国感染症学会(IDSA)米国医療疫学学会(SHEA)米国HIV医学協会(HIVMA)米国小児感染症学会(PIDS)の4学会が合同で開催する年次集会です。

 毎年参加しているASM Microbeはアメリカ微生物学会主催であり、臨床だけでなく、基礎研究や新薬についての情報が多くありますが、IDWeekは臨床中心の学会です。SHEAも主催学会の1つなので、感染制御に関する話題も多いです。今年の演題はAntimicrobial Stewardshipについての演題が多かったです。

 IDWeek2017では、太田医師が賀来助教の指導で行っているソリスロマイシンの免疫調節作用(MUC5AC過剰分泌の抑制効果)についての研究をポスター発表を行いました。また、栁原教授が日本感染症学会学際化国際化委員会の委員長として、賀来助教が同委員会委員として、IDSAの理事長Dr. Paul Auwaerterおよび前理事長Dr. William G. Powderlyと会合を行いました。今後の関係性の発展に期待したいです。


学会が開催されたSan Diegoはカリフォルニア州にある都市で、メキシコ国境とも近い位置にあります。気候は温暖で、アメリカの中でも治安がよく住みやすい街の一つのようです。ガスランプクオーターという中心街に学会場が位置していたため、発表した後に食事も楽しめました。

当教室では、積極的に国際学会での発表も行っています→これまでの報告はこちら

2017年10月17日火曜日

テディゾリドの免疫調節作用 (MUC5AC)・J Infect Chemother


Takeda K, Kaku N, et al. Tedizolid inhibits MUC5AC production induced by methicillin-resistant Staphylococcus aureus in human airway epithelial cells.





 当教室で研究をしていた武田 和明 先生の「テディゾリドの免疫調節作用」についての研究が、原著論文として日本感染症学会・日本化学療法学会の英文誌であるJournal of Infection and Chemotherapy誌に掲載されました(2017年9月付)。

 本研究では、気道で分泌されるムチンの一つであるMUC5ACに着目して研究を行いました。当教室では、以前から気道上皮細胞株を用いたMUC5ACの基礎研究をしており、これまでにも多くの研究成果を発表しています(これまでの研究成果)。今回は、オキサゾリジノン系抗菌薬の新薬であるテディゾリドがMUC5ACの過剰分泌を抑制できるか気道上皮細胞株を用いて検討し、抑制効果があることを示しました。テディゾリドについては、賀来 敬仁 助教もマウスモデルを用いた検討でその抗菌作用および免疫調節作用を報告していますが、今回の研究の結果からテディゾリドが宿主の細胞に直接働いて免疫調節作用が分かりました。

 当教室では、医師および臨床検査技師の大学院生が、栁原教授森永助教小佐井助教賀来助教の指導のもと、免疫調節作用をはじめとした抗菌薬の新作用についての研究を行っています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください

これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2017年10月16日月曜日

緑膿菌耐性獲得のリスク因子・Open Microbiol J



Kosai K, Kaku N, et al. Risk factors for acquisition of fluoroquinolone or aminoglycoside resistance in addition to carbapenem resistance in Pseudomonas aeruginosa. Open Microbiol J. 11: 92-97, 2017.





  当教室の小佐井 康介 助教の緑膿菌が薬剤耐性を獲得するリスク因子についての研究がThe Open Microbiology Journalに掲載されました(2017年5月31日付)。

 緑膿菌の治療においてカルバペネム系抗菌薬、フルオロキノロン系抗菌薬、アミノグリコシド系抗菌薬は重要な役割を果たしており、その耐性化が進むと治療が難しくなってきます。本研究では、イミペネム耐性緑膿菌に着目して研究を行ったところ、そのうち39.1%がフルオロキノロン系抗菌薬に、7.1%がアミノグリコシド系抗菌薬に耐性を示しました。90日以内のフルオロキノロン系抗菌薬投与された割合がフルオロキノロン系抗菌薬耐性がある群で有意に高く、アミノグリコシド系抗菌薬でも同様の傾向でした。また、メタロβラクタマーゼ産生菌株の割合がフルオロキノロン系抗菌薬・アミノグリコシド系抗菌薬に耐性の群で高い傾向にありました。

 当教室では、菌株などの情報を基にした疫学研究についても、栁原教授森永助教小佐井助教賀来助教を中心として積極的に行っています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください

これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2017年9月5日火曜日

Elecsys HTLV-I/II・J Clin Microbiol(original article)




Laperche S, Sauleda S et al. Evaluation of sensitivity and specificity performance of Elecsys HTLV-I/II assay in a multicenter study in Europe and JapanJ Clin Microbil 55 (7): 2180-7, 2017.






 当教室の栁原 克紀 教授および宇野 直輝 助教が共著者となっているHTLV-I/IIの新規検査試薬についての論文が、アメリカ微生物学会(American Society for Microbiology)が発行するJournal of Clinical Microbiology誌に掲載されました(2017年7月付)。

 本研究では、全自動免疫測定装置の専用試薬として新たに開発されたHTLV-1/2抗体測定試薬についての検討を行いました。検討した試薬は、電気化学発光免疫測定法を測定原理とするダブル抗原サンドイッチ法を用いた第3世代の試薬です。本研究では、オーストリア、フランス、ドイツ、日本、ポルトガル、スペインの6カ国7施設(ドイツのみ2施設)の多施設共同研究として行われ、既存の方法と比較しても、感度・特異度ともに良好な結果でした。

 当教室では、基礎的な研究だけでなく、多数の臨床研究を行っています。今回のような国際的な多施設共同研究も積極的に行っていきたいと考えています。


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2017年9月4日月曜日

新規βラクタマーゼ阻害薬(OP0595)・Antimicrob Agents Chemother(original article)






Kaku N, Kosai K, et al. Efficacy and pharmacokinetics of OP0595 and cefepime in amouse model of pneumonia caused by extended-spectrum-beta-lactamase-producing Klebsiella pneumoniae. Antimicrob Agents Chemother. 61 (7): e00828-17, 2017.






 当教室の賀来 敬仁 助教の新規βラクタマーゼ阻害薬についての論文が、アメリカ微生物学会(American Society for Microbiology)が発行するAntimicrobial Agents and Chemotherapy誌に掲載されました(2017年6月28日付)。

 ESBL産生菌は、我が国でも大腸菌や今回の検討で使用した肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)で増加傾向にあります。院内感染だけでなく、市中においても拡大が懸念されている薬剤耐性菌です。ESBLの治療には、タゾバクタム・ピペラシリンやカルバペネム系抗菌薬が使用されますが、当教室の以前の検討では菌量が多い状況ではタゾバクタム・ピペラシリンの有効性が認められなくなるinoculum effectが確認されています(Harada Y, Morinaga Y, et al. Clin Microbiol Infect)。そのため、治療の選択肢としてカルバペネム系抗菌薬しかない状況もあります。しかし、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)の出現が問題となっているため、他に使用可能な新薬の登場が待たれています。

 今回の研究で使用したOP0595は、日本のMeiji Seikaファルマが開発した新規βラクタマーゼ阻害薬で、これまでに実験株および臨床分離株を用いた検討で、セフェピムを始めとする種々の抗菌薬との組み合わせでESBL産生菌などの薬剤耐性菌に対して有効性を示してきた薬剤です。本研究では、inoculum effectを確認したESBL産生K. pneumoniaeによる肺炎マウスモデルに対するOP0595とセフェピムの併用療法の有効性と体内動態を確認しました。検討の結果、OP0595単剤、セフェピム単剤では死亡率、肺内生菌数ともに改善を認めませんでしたが、OP0595とセフェピムを併用することで、死亡率、肺内生菌数がともに有意に改善しました。今後、新薬としてOP0595が出てくれば、ESBL産生菌にに対する治療の新たな選択肢となる可能性があります。

 当教室では、医師および臨床検査技師の大学院生が、栁原教授森永助教小佐井助教賀来助教の指導のもと、感染症マウスモデルを用いた抗菌薬の研究を行っています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください

これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2017年6月13日火曜日

ASM microbe 2017 @ New Orleans

 201761日~5日にアメリカ東海岸、ニューオリンズで開催されたアメリカ微生物学会ASM microbe 2017 栁原教授小佐井助教、山川技師が参加してきました。

 小佐井助教は全自動多項目同時遺伝子検査システムVerigene® によるClostridium difficile の検出についての検討について、また、山川技師は長崎大学病院におけるIMP-1型メタロβラクタマーゼ産生Klebsiella pneumoniae の分子疫学的解析についてポスター発表を行いました。

 学会が開催されたニューオリンズはジャズの発祥地として名高く、空港に降り立つとジャズの生演奏で出迎えられました。会場近くにはミシシッピ川が流れ、蒸気船でのクルーズではジャズを聴きながら雄大な川やニューオリンズの街並みを見ることが出来ます。その他にも、フランス・スペイン統治時代の雰囲気を残すフレンチ・クオーターではセント・ルイス大聖堂などが見られ、ルイジアナの郷土料理であるケイジャン料理なども楽しめました。

 初めての国際学会参加で、これまでの研究成果を発表できたことはとても貴重な経験となりました。最終日にはPatrick R. Murray 博士、大楠 清文先生のご講演を聞く事ができ大変勉強になりました。







当教室では、積極的に国際学会での発表も行っています→これまでの報告はこちら