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2019年3月29日金曜日

リサーチでの繋がり

 昨日、1月〜3月に初期研修医とクリクラの学生についての報告をしましたが、同時期に台湾のFar Eastern Memorial HospitalのDr. Huangと医学部3年生の武さんが当教室で研究を行いました。また、今度別の機会に紹介しますが、台湾の大学生もリサーチに来ています。

 Dr. Huangは国際化学療法学会の理事長でもあるDr. Po-Ren Hsuehのお弟子さんで既に多くの業績を挙げられている先生ですが、今回は次世代シーケンサーでの遺伝子解析について学びたいということで、当教室の森永 芳智 講師坂本 啓 助教と一緒に実験を行いました。当教室で行った実験の経験を基に、今後も精力的に研究をされルノではないかと思います。

 武さんは森永 講師の指導で以前から実験をしていましたが、今回は医学部のカリキュラムのリサーチセミナーの学生として当教室で研究をしました。この3ヶ月は研究のみに没頭できる期間だったので、しっかりと実験もできたようです。

 先日は、Dr. Huang、武さん、そして2年間当教室で賀来 敬仁 助教と一緒に研究をしていた安武先生の送別会を行いました。今回が1つの区切りにはなりますが、今後も一緒に研究をしていく大切な仲間ですので、この繋がりを大切にしていきたいと思います。



当教室ではリサーチにも力を入れています!
興味のある方は、いつでも訪ねてきてください。

台湾からのリサーチセミナーは→リンク
医学部リサーチセミナーは→リンク

2018年9月19日水曜日

受賞報告(井上満治医学研究奨励基金)

 当検査部の微生物検査室所属の村田 技師と医学部5年生で2年生のときから当教室でMRSAについての研究をしている石毛 君が平成30年度井上満治医学研究奨励基金を受賞しました(大学のリンクはこちら)。

 この奨励基金は、在学中に優れた研究発表を国際学会、国際誌に行った者、あるいは将来国際的な医療・研究活動を期待できる医学系大学院生、学部学生に報奨金として授与されるものです。村田 技師は、大学院入学後に1st authorとして執筆した学術論文(リンク)で、石毛 君は現在投稿準備中で今年のASM Microbe 2018で発表した研究(リンク)で受賞しました。

 二人の今後の活躍にも期待したいです。


当教室では、これからも検査技師の研究および学術活動を積極的に支援していきます。
 これまでの受賞報告は→こちら

 

2018年8月13日月曜日

ESBL産生肺炎桿菌におけるキノロン耐性・J Med Microbiol

Higashino M, Murata M, et al. Fluoroquinolone resistance in extended-spectrum β-lactamase-producing Klebsiella pneumoniae in a Japanese tertiary hospital: silent shifting to CTX-M-15-producing K. pneumoniae. J Med Mirobiol. 66: 1476-82, 2017.


医学部生の時に当教室で研究をしていた東野 真志 先生と大学院生の村田 美香 技師のESBL産生肺炎桿菌のキノロン耐性についての論文がMicrobiology Societyが発行するJournal of Medical Microbiology誌に掲載されました(2017年10月付)。

 大腸菌や肺炎桿菌におけるESBL産生菌の割合は世界的に増加しています。MRSAや多剤耐性緑膿菌(MDRP)などの従来の薬剤耐性菌は院内で拡散することが多かったですが、ESBL産生菌は入院歴がない患者さんから検出されることもあり、市中で拡散している可能性が指摘されています。ESBL産生菌に有効なβラクタム系抗菌薬はカルバペネム系抗菌薬ぐらいしかありません。タゾバクタム・ピペラシリンも感性であることもありますが、高菌量では有効でないことが報告されています(当教室の論文を参照)。更に、ESBL産生菌ではキノロン耐性菌が多いことも報告されています。

 本研究では、2011年から2013年に長崎大学病院で検出されたESBL産生肺炎桿菌のキノロン耐性について調査しました。調査期間にCTX-M-15型のESBL産生肺炎桿菌が増加していました。レボフロキサシン耐性については、CTX-M-15型が62.5%であったのに対してそれ以外の型では9.1%とCTX-M-15型ではキノロン耐性の割合が有意に高いことが明らかになりました。また、CTX-M-15型とそれ以外の型ではキノロン耐性の保有率に有意な差がありました。本研究から、日本でキノロン耐性を持っていることが多いCTX-M-15型のESBL産生肺炎桿菌が増加していることが明らかとなりました。このような薬剤耐性菌が増加すると抗菌薬の選択肢が少なくなるため、この傾向が持続するのか注意する必要があります。

 当教室では栁原 教授森永 講師賀来 助教の指導のもと、医学部の学生が薬剤耐性菌の基礎検討および臨床研究を行っています。東野先生はこの研究内容について国際学会でも発表を行いました(リンク)。
研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください

これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2018年7月4日水曜日

ASM Microbe 2018 @Atlanta

 2018年6月7日〜11日にアメリカのジョージア州アトランタで開催されたASM Microbe 2018に栁原 克紀 教授賀来 敬仁 助教、微生物検査室の赤松主任、医学部5年生で当教室で研究をしている石毛くんが参加してきました。

 賀来助教は、整形外科とビオフェルミン製薬株式会社との共同研究である「周術期の抗菌薬の予防投与が腸内細菌叢に与える影響と耐性乳酸菌製剤の効果」についてポスター発表およびrapid fire talkという5分間の口演発表を行いました。赤松主任は、10年ぶりの国際学会参加で、「パイロシークエンス法による抗酸菌の菌種同定」についてポスター発表を行いました。石毛くんは、これまでに国内学会で発表も行ってきた「MRSA菌血症の分子疫学解析」についてポスター発表を行いました。多くの参加者が興味を持ち、質問をされましたが、しっかりと英語で回答できていました。初めての国際学会としてはかなり上手に発表できていました。





 今回学会が開催されたアトランタはアメリカの南東部にあるジョージア州の州都で、1996年にはアトランタオリンピックが開催されたことで有名です。学会場のすぐ横にはセンティニアル・オリンピック・パークという公園があり、多くの子供達が水浴びをしていました。また、アトランタにはコカ・コーラ、デルタ航空、CNNなどが本社を置いています。学会場のすぐ横にはCNNセンターがあり、徒歩5分のところにはコカ・コーラミュージアムもありました。コカ・コーラミュージアムではコカ・コーラの歴史を学べるだけでなく、最後には世界各国のフレバーを試飲できる場所がありました。





 当教室は積極的に国際学会でも研究発表を行っています。これまでの国際学会の報告はこちら

2018年3月6日火曜日

クリクラ&リサーチセミナー

 今年も高次臨床実習(クリクラ)とリサーチセミナーの学生が当教室で実習を行いました。クリクラ(医学部5年生)は1月に荒木君、杉本さん、2月に佐藤君と山成君が各検査室での実習およびデータ読み(R-CPC)を行いました。
 また、リサーチセミナー(医学部3年生)では稲尾さんが森永助教および小佐井助教の指導で微生物(感染症)についての研究を、大本君が長谷川准教授の指導でHTLV-1についての研究を行いました。研究成果についての発表も上手に行えていました。
 


 カンファ後はクリクラとリサーチセミナーのお疲れ様会を開催しました。


当教室では、学生の実習にも力を入れています。興味のある人は気軽にたずねてください。
以下、リンクです。
検査部ホームページ(学生教育)

これまでのクリクラについては→リンク
これまでのリサーチセミナーは→リンク

2017年3月4日土曜日

研修医&学生(2月)

 先日、研修医および学生の送別会(お疲れ様会)が開かれました。2月は、初期研修医1名、クリクラの学生2名、台湾からのリサーチセミナーの学生1名、リサーチセミナーの学生4名と多くの研修医・学生が検査部で実習を行いました。

上(2枚)送別会の様子
左下:ミニR-CPC、右下:リサーチセミナー発表会

初期研修医としては、川原先生が検査部で研修をしました。サテライト検査室では、生化学検査のデータ読みだけではなく、血液標本をみたり様々な検査を経験できたようです。また、生理機能検査室では腹部超音波検査だけでなく、心電図についてもたくさん読影をして自信がついたとのことでした。

 クリクラでは、5年生の草野くんと水野くんがサテライト検査室(血液・生化学)、血清室、遺伝子室、生理機能検査室などで実習を行いました。2人とも遅くまで残って勉強していて、感心しました。また、川原先生と一緒にミニR-CPCの症例について熱心に勉強していたようです。

 リサーチセミナーでは、台湾の高雄大学からリンダさんが来て、宇野直輝助教の指導で一ヶ月間研究を行いました。スタッフ室では大学院生、医学部生、事務員の人たちとも積極的に話をして、仲良くなっていたようです。また、長崎大学医学部の3年生も1月から2ヶ月間リサーチセミナーとして研究を行いました。石毛くんと川口くんは感染症関連の研究、石川くんと坂田くんはHTLV-1関連の研究を行いました。リサーチカンファのときに研究発表会を行いましたが、4人とも立派に発表していました。



当教室では、研修医や学生の実習にも力を入れています。興味のある人は気軽にたずねてください。
以下、リンクです。
検査部ホームページ(学生教育)
検査部ホームページ(初期研修)
検査部ホームページ(後期研修)

これまでの初期研修の記事は→リンク
クリクラは→リンク
昨年の台湾からのリサーチセミナーは→リンク
昨年のリサーチセミナーは→リンク

2017年1月20日金曜日

第28回日本臨床微生物学会総会・第1日目

 当教室の栁原克紀教授が総会長、松田淳一副技師長が副総会長を務める第28回日本臨床微生物学会が、本日午後より長崎ブリックホール/長崎新聞文化ホール/長崎県医師会館で開催されています。

 当教室からは、宇野直輝助教がシンポジウム、小佐井康介助教がイブニングセミナー、木村由美子主任がシンポジウム、医学部の石毛くんが一般演題で発表しました。

 雪が降ったりなどもありましたが、初日からたくさんの方々が参加していただきました。21日(土)、22日(日)も多くの企画がありますので、是非ご参加ください。


これまでの国内学会報告は→リンク
これまでの学生(リサーチ)についての報告は→リンク

2016年12月8日木曜日

APCCMI2016@メルボルン

 栁原克紀教授賀来敬仁助教、そして現在研修医の東野先生が、11月30日〜12月3日にオーストラリア・メルボルンで開催されたアジア太平洋臨床微生物学会(APCCMI)2016に参加してきました。

 APCCMIは、アジア太平洋臨床微生物学会(APSCMI)が主催する学会で2年に一度開催されています。栁原教授は座長および演者、賀来助教と東野先生はポスター発表を行ってきました。学会の1週間前まで発表時間が連絡がないなど国際学会ならではの体験もしたようですが、無事に発表もできたとのことです。東野先生は、初めての国際学会参加でしたが、初期研修で忙しい中でも学生時代に行っていたESBL産生菌の解析についてのポスターを上手に作成していました。
APCCMIの学会場での様子

 学会が開催されたメルボルンは人口400万人を超える大都市で、中心部にはたくさんのビルがあり非常に栄えていました。移民の国であり、いろんな国の料理も楽しめたとのことでした。少し離れたところには、グレート・オーシャン・ロードという「世界で一番美しい海岸道路」があり、ツアーで訪れたとのことです。ツアーでは、野生のコアラを見ることができたり、12人の使徒という奇岩群をみることができたようです。


 当教室では、積極的に国際学会での発表も行っています→これまでの報告はこちら
 また、医学部生で臨床研究および基礎研究を行っている人もいます→これまでの報告はこちら
 興味がある方は、いつでもお問い合わせください(連絡先)。


2016年12月4日日曜日

日本感染症学会・日本化学療法学会 西日本地方会

 11月24日〜26日に沖縄コンベンションセンターで開催された第86回日本感染症学会西日本地方会学術集会/第64回日本化学療法学会西日本支部総会に、栁原教授賀来助教、大学院生の太田先生、山川技師と医学部3年生の石毛くんが参加してきました。

 賀来助教は、昨年受賞した日本化学療法学会西日本地方会・支部長賞の受賞講演、太田先生は、第二内科の医員時代の研究、山川技師はプロカルシトニンの臨床研究、そして石毛くんはMRSA菌血症の臨床研究+菌株の遺伝子解析について発表してきました。
 石毛くんは、研修医セッションの中での発表でしたが、医学部の3年生とは思えないぐらい素晴らしいプレゼンテーションをしていました。今回の発表はかなり大きな経験になったと思うので、今後の更なる成長に期待ですね!



これまでの国内学会報告は→リンク
これまでの学生(リサーチ)についての報告は→リンク

2016年5月10日火曜日

台湾からのリサーチセミナー

 先週までの1か月間、台湾の高雄大学から医学部6年生のPing-Chia Changさんがリサーチセミナーで検査部に来ました。宇野助教が指導を担当し、検査部に導入されて間もないデジタルPCRを使って、血中cell-free DNAの定量検査系の検査前条件検討をしてもらいました。

 彼女は理解が早く、英語が堪能で、積極性があり、作業が素早くかつ丁寧でしたので、もっといてもらいたいくらいでした。

 宇野助教は留学経験もあり、英語による指導に問題はありませでしたが、検査部では依然として英語の厚い壁があり、彼女にとって会話をできる人が限られたのは残念でした。ただ、検査部に高次臨床実習に来ていた同学年の医学生と仲良くなれたのは良かったです。

 英語なくして国際化はなしえません。これは検査部の課題です。

2016年5月9日月曜日

クリクラ・研究医枠

少し前になりますが、4月26日にクリクラの送別会および研究医枠の学生の歓迎会を兼ねて、研究などで当教室に来てくれている学生との懇親会を開きました。

長崎大学臨床検査医学講座としては、以前から講義やポリクリなどで学生教育を担当していますが、昨年から6年生のクリクラ、今年から2年生の研究医枠の学生の受け入れを始めました。また、東野くん(現在研修医1年目)が当教室でESBLについての研究をしたことをきっかけとして、研究に触れてみたいという医学部の学生が教官や臨床検査技師と一緒に研究をしています。

学生が教室に来てくれることは私達にとって大きな刺激になっています。臨床検査に興味がある、臨床研究や基礎研究に興味があるという人は気軽に相談してください(当教室の学生教育)。



2016年2月26日金曜日

リサーチセミナー

長崎大学では、医学部3年時に研究を行うリサーチセミナーが必修となっています。
リサーチセミナーでは基本的に基礎の教室に配属され、それぞれの学生がさまざまなテーマで研究を行います。

検査部(臨床検査医学講座)では、臨床研究だけでなく、基礎研究も積極的に行っていることもあり、昨年からリサーチセミナーの学生を受け入れています。

今年は、秋山くん、黒岩さん、高木くん、林田さんの4人が当教室に配属されました。秋山くん・黒岩さんが感染症関連の研究(小佐井助教賀来助教担当)、高木くん・林田さんがHTLV-1関連の研究(長谷川講師宇野助教担当)を行いました。
4人全員が本格的な実験を行うのは初めてということでしたが、2ヶ月間という短い期間でしっかりとした研究結果を出し、昨日行われたまとめの報告会でも立派な発表を行っていました。

ほとんどの学生が臨床医になることから、今回行った実験が直接役に立つことはないかもしれません。しかし、物事を順序立てて考える研究的な視点は、臨床でも必要かつ重要ですので、今回の経験が活きてくると思います。