2017年10月17日火曜日
テディゾリドの免疫調節作用 (MUC5AC)・J Infect Chemother
Takeda K, Kaku N, et al. Tedizolid inhibits MUC5AC production induced by methicillin-resistant Staphylococcus aureus in human airway epithelial cells.
当教室で研究をしていた武田 和明 先生の「テディゾリドの免疫調節作用」についての研究が、原著論文として日本感染症学会・日本化学療法学会の英文誌であるJournal of Infection and Chemotherapy誌に掲載されました(2017年9月付)。
本研究では、気道で分泌されるムチンの一つであるMUC5ACに着目して研究を行いました。当教室では、以前から気道上皮細胞株を用いたMUC5ACの基礎研究をしており、これまでにも多くの研究成果を発表しています(これまでの研究成果)。今回は、オキサゾリジノン系抗菌薬の新薬であるテディゾリドがMUC5ACの過剰分泌を抑制できるか気道上皮細胞株を用いて検討し、抑制効果があることを示しました。テディゾリドについては、賀来 敬仁 助教もマウスモデルを用いた検討でその抗菌作用および免疫調節作用を報告していますが、今回の研究の結果からテディゾリドが宿主の細胞に直接働いて免疫調節作用が分かりました。
当教室では、医師および臨床検査技師の大学院生が、栁原教授、森永助教、小佐井助教、賀来助教の指導のもと、免疫調節作用をはじめとした抗菌薬の新作用についての研究を行っています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください。
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