Kosai K, Kaku N, et al. Risk factors for acquisition of fluoroquinolone or aminoglycoside resistance in addition to carbapenem resistance in Pseudomonas aeruginosa. Open Microbiol J. 11: 92-97, 2017.
当教室の小佐井 康介 助教の緑膿菌が薬剤耐性を獲得するリスク因子についての研究がThe Open Microbiology Journalに掲載されました(2017年5月31日付)。
緑膿菌の治療においてカルバペネム系抗菌薬、フルオロキノロン系抗菌薬、アミノグリコシド系抗菌薬は重要な役割を果たしており、その耐性化が進むと治療が難しくなってきます。本研究では、イミペネム耐性緑膿菌に着目して研究を行ったところ、そのうち39.1%がフルオロキノロン系抗菌薬に、7.1%がアミノグリコシド系抗菌薬に耐性を示しました。90日以内のフルオロキノロン系抗菌薬投与された割合がフルオロキノロン系抗菌薬耐性がある群で有意に高く、アミノグリコシド系抗菌薬でも同様の傾向でした。また、メタロβラクタマーゼ産生菌株の割合がフルオロキノロン系抗菌薬・アミノグリコシド系抗菌薬に耐性の群で高い傾向にありました。
当教室では、菌株などの情報を基にした疫学研究についても、栁原教授、森永助教、小佐井助教、賀来助教を中心として積極的に行っています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください。
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