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2018年2月27日火曜日

第52回緑膿菌感染症研究会@仙台

2月2日〜3日に仙台の東北大学医学部キャンパスの星陵会館講堂で開催された第52回緑膿菌感染症研究会栁原 克紀 教授賀来 敬仁 助教が参加してきました。緑膿菌感染症研究会は昭和41年から始まった歴史ある研究会で、緑膿菌およびグラム陰性非発酵菌について、基礎から臨床まで幅広い演題が発表されます。今回の大会長の賀来 満夫先生は当教室のOBです。

 今年は栁原 教授が教育セミナーで「多剤耐性緑膿菌感染症に対する検査の進歩と今後の展望」について講演を行いました。また、賀来 助教は一般演題で栁原 教授が代表を務める厚労科研「医療機関における薬剤耐性菌の感染制御に関する研究」の緑膿菌およびアシネトバクター属の薬剤感受性についての解析について発表を行いました。
 2月の上旬だったので、仙台は朝は氷点下の冷え込みだったようです。来年は3月上旬に秋田県で行われるとのことです。

当教室では緑膿菌感染症の病態解析や新規治療薬の有効性評価、菌株の解析などを行っています。感染症の研究に興味のある方などは、いつでもお問い合わせください!

これまでの国内学会報告と受賞報告の報告はこちら→国内学会

2018年2月26日月曜日

HLA-DPのSNPsとB型肝炎ウイルスワクチンの効果・Vaccine



Okada Y, Uno N, et al. Strong influence of human leukocyte antigen-DP variants on response to hepatitis B vaccine in a Japanese population. Vaccine. 35: 5662-5665, 2017.





  当教室の大学院生である岡田 侑也 技師のHLA-DPのSNPsとB型肝炎ウイルスワクチンの効果についての論文が、Edward Jenner Vaccine Societyと日本ワクチン学会の英文誌であるVaccine誌に掲載されました(2017年10月9日付)。

  これまでHLAの変異が慢性B型肝炎に関連しているという報告がありました。そこで、今回は慢性B型肝炎感染症のリスク因子と報告されているHLA-DPとHLA-DQのSNPsがB型肝炎ウイルスワクチンに対する反応と関連しているのかを調査しています。肝炎ウイルスワクチン接種1ヶ月後のHBs抗体価を調査したところ、HLA-DPのrs9277535とrs3077が抗体価と有意に関連していることが明らかとなりました。一方でHLA-DRについてはそのような関連は認められませんでした。これらのことから、B型肝炎ウイルスワクチンに対する反応性においてHLA-DPのSNPsが重要であることが示唆されました。

 当教室では、宇野 直輝 助教を中心に遺伝子解析技術を活用した臨床研究を行っています。
 これまでに当ブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク  

2018年2月23日金曜日

Verigene C. difficileの性能評価・J Infect Chemother




Kosai K, Iwanaga Y, et al. Performance evaluation of the Verigene® Clostridium difficile nucleic acid test, an automated multiplex molecular testing system for detection of C. difficile toxin. J Infect Chemother. 23: 674-7, 2017.




 当教室の小佐井 康介 助教のVerigeneシステムによるC. difficile検出についての論文が日本感染症学会・日本化学療法学会の英文誌であるJournal of Infection and Chemotherapy誌に掲載されました(2017年10月23日付)。
 Verigeneシステムは全自動遺伝子検査システムの一つで、核酸の抽出・増幅・検出を全自動で行うものです。血流感染症の試薬については宇野 直輝 助教が論文にして発表しています(リンク)。血流感染症の試薬は現在保険適用となっており日常臨床で使用することができます。今回は同じシステムを使ってC. difficileの検出について検討しました。培養検査法での検出を基準とした場合に、2種類の抗原検査法ではそれぞれ感度が45.5%と27.3%と低かったのに対して、Verigeneシステムでは感度が93.9%と良好な結果を示しました。
 C. difficileについては本研究で示されたように抗原検査の感度が低いことが問題となっており、海外では遺伝子検査も行われています。日本でも栁原 克紀 教授が副委員長を務める日本臨床微生物学会感染症領域新規検査検討委員会が2017年7月に遺伝子検査の運用フローチャートを公表しており、保険適用となれば臨床において遺伝子検査も活用出来るようになります。

 当教室では、栁原教授森永助教小佐井助教賀来助教の指導のもと、感染症遺伝子検査についての基礎検討および臨床研究を行っています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください

これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2018年2月22日木曜日

ICC2017@台北&受賞報告

 昨年になりますが、台湾の台北市で11月24日〜27日に開催されたInternational Congress of Chemotherapy and Infection (ICC) 2017栁原 教授賀来 助教、大学院生の太田 医師が参加してきました。ICCは、国際化学療法学会(International Society for Chemotherapy Infection and Cancer)が主催する国際学会です。
 今回は栁原 教授がシンポジウム、賀来 助教が一般演題(ポスター)、太田 医師が一般演題(口演)で発表しました。そして、なんと太田 医師が国際化学療法学会のISC Young Investigator Travel Awardを受賞しました!これは一般演題の中で特に優秀な発表に贈られるもので、賀来 助教も2015年に受賞しています。太田 医師はMRSAフォーラム2017の受賞に続いて2017年度2つめの受賞となりました。これからも素晴らしい研究成果の報告を期待しています。
 往きの飛行機が機材トラブルで出発が数時間遅れた影響で有名な飲茶の店には行けなかったようですが、台北の美味しい料理や故宮博物院なども楽しめたようです。






 当教室では、基礎研究および臨床研究の研究成果をこれからも国際学会で積極的に発表していく予定です。
 過去の国際学会での発表報告は→リンク


2018年2月21日水曜日

第29回日本臨床微生物学会総会・学術集会

 第29回日本臨床微生物学会総会・学術集会が2018年2月9日~11日にかけて、岐阜市で開催されました。当院検査部からも毎年多くの医師・臨床検査技師が参加しています。
 今年は栁原 教授森永 助教小佐井 助教賀来 助教松田 副技師長、佐々木 主任、木村 主任、村田 技師、大学院生の太田 医師と検査部で研究している安武 医師の10名が参加しました。教育講演では教育講演では栁原 教授をはじめ、賀来 助教、木村 主任が講演を行いました。また、シンポジウムでは森永 助教小佐井 助教賀来 助教が発表を行いました。一般演題についても、松田 副技師長、佐々木 主任、木村 主任、村田 技師、太田 医師、安武 医師が発表を行いました。
 2日目の夜には岐阜市内で懇親会も行い、楽しく過ごしたようです。



2018年2月1日木曜日

2017年度教職員組合野球大会

2017年度教職員組合野球大会 検査部 準決勝敗退

 先日行われた院内野球大会準決勝は循環器内科相手に4-8で惜しくも敗れました。
初回に2点を先制しましたが、その後逆転され、一時は同点に追いついたものも、最後は突き放される展開となりました。極寒の中、選手の皆様、幹事の皆様お疲れ様でした。