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2018年2月26日月曜日

HLA-DPのSNPsとB型肝炎ウイルスワクチンの効果・Vaccine



Okada Y, Uno N, et al. Strong influence of human leukocyte antigen-DP variants on response to hepatitis B vaccine in a Japanese population. Vaccine. 35: 5662-5665, 2017.





  当教室の大学院生である岡田 侑也 技師のHLA-DPのSNPsとB型肝炎ウイルスワクチンの効果についての論文が、Edward Jenner Vaccine Societyと日本ワクチン学会の英文誌であるVaccine誌に掲載されました(2017年10月9日付)。

  これまでHLAの変異が慢性B型肝炎に関連しているという報告がありました。そこで、今回は慢性B型肝炎感染症のリスク因子と報告されているHLA-DPとHLA-DQのSNPsがB型肝炎ウイルスワクチンに対する反応と関連しているのかを調査しています。肝炎ウイルスワクチン接種1ヶ月後のHBs抗体価を調査したところ、HLA-DPのrs9277535とrs3077が抗体価と有意に関連していることが明らかとなりました。一方でHLA-DRについてはそのような関連は認められませんでした。これらのことから、B型肝炎ウイルスワクチンに対する反応性においてHLA-DPのSNPsが重要であることが示唆されました。

 当教室では、宇野 直輝 助教を中心に遺伝子解析技術を活用した臨床研究を行っています。
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